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飛ばないテントウムシでアブラムシ退治

アブラムシ駆除

春陽気

今日は久しぶりに暖かく春を感じる。

気温は20℃まで上がり青空が広がる。

爆弾低気圧の通過にともなう南風の影響。

気持ちの良い陽気とともに木花が芽を出し、すくすく育つ。

アブラムシ

植物の成長と共に増えてくるのがアブラムシ

アブラムシが増えすぎると植物の樹液を吸い、成長を妨げ、花が咲かず、また果実などが上手に育たない。

アブラムシが付くたびに農薬を散布すれば良いのだが食用植物であれば農薬を出来るだけ控えたい。

アブラムシを捕食するテントウムシ

そこで登場するのがナミテントウ(二つ星のテントウムシ)やナナホシテントウなどのアブラムシを捕食するテントウムシ。

テントウムシ1匹の食べる1日のアブラムシの数はおよそ100匹と大食漢。

親のテントウムシだけでなく幼虫のテントウムシもアブラムシを食べる。

テントウムシなら全ての種類がアブラムシを食べる訳ではない。

害のあるテントウムシもいる

ニジュウホシテントウのように植物の葉っぱを食べるテントウムシもいる。

他にキイロテントウムシのように菌類を食べるテントウムシもいる。

テントウムシの問題点

ナミテントウやナナホシテントウにアブラムシを食べて貰いたいのだがテントウムシは高い枝の先端などに辿り着くと羽を広げ飛んで行ってしまう習性がある。

全てのアブラムシを捕食する前に何処か他へ飛び去ってしまえばアブラムシは直ぐに繁殖する。

次にいつ戻ってくるかもわからない。

テントウムシは飛び去らなければアブラムシを食べ続ける。

農薬を使わないアブラムシ駆除

飛ばないテントウムシ

そこで飛ばないテントウムシを開発した。

飛べないように羽に特殊な樹脂を垂らし、羽を広げられないようにする。

テントウムシの寿命はおよそ6ヶ月、樹脂は2ヶ月ほどで脱落し、その後は自由に飛び立つことが出来る。

枝から地面に仰向けに落ちた場合、羽を広げて自力で起き上がれないため地面にワラを敷く必要がある。

イチゴやコマツナ、ナスなどの畑に利用でき、1平方メートル四方に2匹の「飛ばないナミテントウムシ」を放すと4~5日間でアブラムシを退治。

高校生が考えた

考え出したのは千葉県立農業大の高校生、4年前の事。

来年から施設園芸向けにこの「飛ばないナミテントウムシ」を販売する。

値段は10匹で500円。

他にもあった飛ばないテントウムシ

交配で作り出した

農研機構でも「飛ばないナミテントウムシ」を製造、販売している。

農研機構の「飛ばないナミテントウムシ」は名古屋大学の研究グループによる。

自然界にいるナミテントウムシの中で飛翔力が弱い個体を見つけ出し、交配を30世代続けることで「飛ばないナミテントウムシ」を作り出した。

幼虫から食べさせる

幼虫の状態で販売するためアブラムシの捕食を幼虫から始められる。

初心者でも利用しやすいように詳しい解説書がある。

商品名は「テントップ」、値段は50匹入りで5292円とやや高め。

どちらにしても農薬を使わずアブラムシを退治できるのは自然にやさしい。