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貴公子ゴシキエビの子供
イセエビ
お正月の祝い事には紅白の海老は欠かせない。
海老の中の王様とも言うべきイセエビ(伊勢海老)も同じくおめでたい海老だ。
値段も高く、都会では魚屋に並ぶことも無いので滅多に食べることは出来ない。
そんなイセエビだが通常関東近辺では見ることが出来ない南方のイセエビの子供が神奈川県江之浦海岸で見つかった。
江之浦でゴシキエビ(五色海老)の子供発見
名前をゴシキエビ(五色海老)いう。
つい先日、2018年1月7日の冬の海でのこと。
水温は16℃なので平年の冬の海の水温だ。
けっして温暖で水温が上昇している訳ではない。
たまたま偶然なのだろうか?
それともゴシキエビに根性があったのか?
色が綺麗なゴシキエビ
その時の画像がこれだ。
ヒゲと尾ビレが真っ白で仙人のような雰囲気がある。
胴体は黒、節足部に白の線が入る。
足は瑠璃色の青で白い縦の線が入る。
海老の貴公子だ。
体の大きさは約5cm、ヒゲの長さは10cmほど。
夏の終わりに現れた
昨年9月から
実は昨年の9月からここにイセエビがいるのは知っていたが穴の中に隠れていてヒゲしか出していなかったのでゴシキエビだと解らなかった。
通常のイセエビも子供の時はヒゲが白い、それで普通のイセエビの子供と思っていた。
白いヒゲが普通より少し長いと感じていた。
最初に確認したのは先月12月9日、水温18℃の時だった。
その時の画像もある。
ヒゲの長さが半分に
ヒゲがこの時の方が長い、倍の20cmはありそうだ。
イセエビはこの長いヒゲで外敵が側に寄るのを察知したり、外敵を追い払ったりする。
動きも水温が2℃高かった12月の方が活発であるように感じる。
この1ヵ月でヒゲの長さが半分になってしまった。
それだけ外敵に襲われたのか、栄養を十分に取れてないからなのか。
餌は貝、魚、甲殻類、ゴカイ類、海藻などなんでも食べるガッツキだ。
いずれにしても水温16℃はかなり厳しい環境の筈だ。
越冬できるか?
ゴシキエビの北限
私が実際に見たゴシキエビの北限は鹿児島のトカラ列島のひとつ口之島だ。
この島は真冬でも最低水温24℃ある。
それよりも北側ではゴシキエビを見たことがない。
稀に房総半島以南でゴシキエビの子供は確認されているらしい。
親は緑色に変わる
ゴシキエビは体調35cm以上の大きさになる。
色も全体に緑色が強くなりヒゲの付け根と尾びれの先端がピンク色になる。
脱皮するたびに変わっていく。
水温は3月下旬に向けて14℃まで下がる。
ゴシキエビにとって生きていくには非常に厳しい環境だ。
水温が下がると普通のイセエビも穴の奥に入り、あまり動かない。
なんとか越冬して生き延びてくれないだろうかと祈るだけである。