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バリ島のアグン山噴火No,08 上皇陛下が名付けたニチリンダテハゼ 噴火をまだ知らない

和名の無い魚

綺麗で目立つ

このバリ島までくると日本では見られない魚もいる。

傾斜のきつい斜面やドッロップオフのウォールの窪みの影に見つかる。

日本ではクレナイニセスズメと呼ばれるパープルの綺麗な魚の仲間。

形はハゼのようにやや長い、暗い窪みの天井に逆さまになって1匹でホバーリングしている。

クレナイニセスズメと生息場所と状態も同じ。

違うのは体半分は綺麗なパープル色だが残り半分は黄色。

まるでフタイロカエルウオのようにハッキリ2色に分れている。

現在まだ日本名はない。

英語ではバイカラードティーバックと呼ばれる。

名前をつけよう

フタイロニセスズメ、これなら名前がピッタリ。

これからこう呼ぶことにする。

場所が暗い所にいるのでライトは必携。

静かに窪みの奥や天井あたりをライトで照らせば簡単に見つかる。

続けて窪みや穴を重点的に捜す。

窪みの中は水底が白砂で窓のないホテルの部屋のよう。

天皇(現上皇)陛下と皇后(現上皇后)陛下が名付け親

背中の丸天

暗がりで、白砂の穴に棲む用心深いハゼがいる。

白い体に黄色いストライプが入り、扇のように広げた背ビレの中央には丸い点がひとつ。

背ビレはピクンピクンと閉じたり広げたり、その度に丸い点が見えたり、消えたり。

天皇(現上皇)がハゼの研究をしていることは有名。

日輪伊達鯊 ニチリンダテハゼ

そしてこのハゼを天皇と美智子様がニチリンダテハゼと命名された。

日輪は太陽、おてんとうさまのこと。

伊達は粋なさま、その時代の若いお洒落な容姿という意味。

背ビレの点がお洒落な黒いニチリンダテハゼ。

ニチリンダテハゼ

見つけやすい

比較的見つけやすいハゼ。

背ビレのニチリンも目立つのでライトがあれば誰でもすぐわかる。

音や振動などは苦手なので用心が必要。

警戒して穴の中に隠れてしまう。

実は居候

穴はテッポウエビが掘り、その穴に居候しながら門番を務める。

見るなら無闇に近寄らない。

近寄るためにはゆっくり時間をかける。

背中のピクンピクンとした動きが早くなれば緊張しているサイン、少し下がって安心させる。

背ビレの動きがゆっくりになれば安心している証拠。

慣れるまで少し待機、時間をかけて少しづつ近寄ればかなり楽しい思いができる。

ニチリンのむこうにもニチリン

この画像の最初、穴を作っている大家であるテッポウエビがニチリンダテハゼの下にいる。

そしてテッポウエビだけ穴に入ってしまう。

しばらくすると後ろ側にやや小型のニチリンダテハゼが出てきたり消えたりする。

最後には後ろ向きに泳いで幕を閉じる。

今日のダイビングのラストを飾る。

次はNo,9 アグン山噴火バリ島 噴火をまだ知らない11/25アフターダイビング。