刺身文化を変えた氷、冷蔵庫、冷凍庫、発泡スチロール 276

刺身文化を変えた氷、冷蔵庫、冷凍庫、発泡スチロール

海外での刺身の認識

旨い刺身を食べた時つくづく日本人に生まれて良かった思う。

最近は日本食ブームで海外でも刺身が人気になりつつある。

けれど日本で食べる刺身ほど安心して旨い刺身はない。

もちろん刺身を使う寿司も同じだ。

ある海外での刺身の感覚

私は海外で魚を釣ると新鮮なうちに刺身で食べることがある。

この時、現地の人間はほとんど気持ち悪がって食べない。

魚を生で食べる習慣が無いからだ。

無理に食べた人間もいるが気持ち悪がっていた。

釣った魚は常温で保存

釣った魚を氷で冷やすこともしない。

漁師は魚を釣るとそのまま船内に放置、そして水揚げされた魚は常温でフッシュマーケットへ運ばれる。

そしてフッシュマーケットでも常温のまま山積みされて売られている。

フッシュマーケット自体が生臭く、不衛生に感じる。

もちろん、火を通して料理するので皆は納得、生食なんか生臭くて考えもしない。

これではとても刺身で食べることは難しい。

刺身で食べるための日本の工夫

日本人は魚を新鮮に美味しく刺身で食べれるように工夫している。

淡水魚は刺身で食べない

淡水の魚はほとんど刺身で食はべない。

渓流の上流の綺麗な水に棲む魚は別だが淡水魚には顎口虫などの寄生虫を宿している魚が多い。

この顎口虫は人間の体内に入ると死なずに皮膚下を動き回り、時として心臓にダメージを与える。

なので淡水魚は過熱して食べることが多い。

刺身で食べるのは海水魚

刺身で食べるのは主に海水魚だ。

海で捕れた魚は直ぐに氷や海水氷で冷やすため鮮度が保たれる。

海水魚の有名な寄生虫のアナサキスも鮮度の良い冷えた魚の体内では内臓の中で大人しくしている。

このときに内臓を取り除いてしまえばアナサキスの問題はなくなる。

また体内に入ってもアナサキスは7日ほどで死んでしまう。

魚が冷やせぬ時代

昔は氷が自由に使えなかった。

冷蔵技術や冷凍技術が無かった。

発泡スチロールなどの保温容器も無かった。

ゆえに捕れたての鮮魚しか刺身にできなかった。

隙間だらけの杉の箱「とろ箱」で魚が運ばれていた時代は地元の近くの海で捕れた鮮魚だけが刺身で食べられた。

例えば東京ではサンマの刺身、サーモンの刺身など昔はなかった。

サンマと言えば焼きサンマ、サーモンと言えば塩鮭で同じく焼いて食べるものがあたりまえだった。

日本中の漁港で氷を準備

今の日本の状況は南は与那国から北は北海道まで何処の漁港でも氷は大切で、漁師がいつでも使えるように漁協などで作って販売している。

氷、冷蔵庫、冷凍庫、発泡スチロールは日本の刺身文化を大きく変えた。




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