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青は青、緑は緑、色が違うのになぜ緑を青という?

なぜ緑を青という

赤止まれ、黄色は注意、青渡れ

子どもの頃に信号機のルールを覚えるために教わる言葉。

◎ 赤信号はSTOP、車が来るので横断歩道を渡ってはいけない。

◎ 黄色はすぐに赤になる、これから渡るのは危ない、渡っているのなら急いで渡りなさい。

◎ 青は左右に車が来ないことを確認して渡る。

青色の信号は青

理解するのもやさしい言葉。

けれど子供の頃、どうしても理解できなかった事がある。

赤信号も黄色信号も問題なくOK。

けれど青信号には疑問が生じる。

今の青信号はほとんど問題ない。

それは青信号の色が青か青緑に見える。

なぜ緑色の信号が青?

けれど昔の青信号はすべて緑色だった。

今でも古い信号機なら緑色を見かける。

なぜ緑色なのに青信号なんだ?

緑信号と呼ばないのか?

母親に聞いてみた

その頃奇妙に思った私は母親に聞いてみた。

私「青信号なのに緑色はおかしい?緑信号と言わないの?それとも皆には青色に見えてるの?」

母「緑を青と言うの!」

私「でも緑は青じゃない、緑の絵の具を青とは言わない」

母「おまえはまったく! 大人に口答えするんじゃない!」

と叱られた。

それでも緑色を青信号と聞くたびに気になった。

いつしかそんな自分も緑色を青信号と違和感なく呼ぶようになった。

青と緑

緑を青と言っているもの

俳句

目に青葉 山ほととぎす 初ガツオ。

江戸時代の山口素堂の俳句にも出てくる。

山の木々たちが芽を吹いて新緑がとても綺麗に見える「目に青葉」。

やっぱり緑は青。

森が青々と茂る。

これを聞いて想像するのは芽吹いた若々しい緑色。

青のつく食べ物

青果、青物、青野菜、青りんご、青唐辛子、青梅、青汁などは野菜や果物の総称。

緑色の野菜や緑色の果物、緑色の青汁。

青と呼ぶが全て色は緑。

青のついた人の呼び方

青年、青少年、青春、青臭いは、生き生きしてるとか若々しいという意味。

青葉に真似た若いという意味を強調。

本当なら緑年、緑少年、緑春、緑臭いになる、

その他、緑だけど青と呼ぶもの

青蛙は緑色のカエル、青いカエルも時おり見つかる

青錆色は緑または青緑の錆。

青カビは緑または青緑。

なぜ緑を青という

古代は4色

古代は赤、青、白、黒の4色しか使われない時代。

それから長い時代を経て色も細分化。

赤、青、白、黒の4色だけだと伝えられない色ニュアンス。

必要に応じて黄、紫、紺、茶など増えていった。

なぜ緑を青という

近い昔、緑という言葉が無かった。

青は青、緑も青。

緑も青の一部という認識。

青も緑も青と呼んだ。

そのため今でも緑を青と呼ぶ習慣が残っている。

英語が日本に入る頃

明治維新後、多くの英語が日本に入る。

英語では緑はグリーン、ブルーではない。

けれど日本では両方ブルー。

時が過ぎ緑やグリーンの言葉が日常的に使われる。

英語も700年ほど前までは hœwen という言葉で青と緑を表現していた。

やがて時間をかけて green と blue に色が分かれた。

現在は青と緑を使い分け

現在の日本は青と緑をハッキリ分けている。

色にも歴史があり文化がある。

後世にはもっと多くの色の名前が出てくる。

かあちゃん、あなたは正しかった。